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はごろもフーズが提供する、お楽しみコンテンツ集。
楽しみながら、「食」についての知識を深めましょう!

のりの話

はごろも課外活動の時間!のり倶楽部

気になるのう!

おむすびやお寿司に欠かせないのり。
でも、どのようにして作っているか、どんな栄養があるのか、意外と知られていない事実がいっぱいです。
さぁ!身近な食べ物"のり"講座、はじまります!

そもそも"のり"ってナニ?
板のり基本的な大きさはこれじゃ。 19cm 21cm 1枚=約3g

おにぎりや手巻き寿司に使う板のり、焼そばやお好み焼に使う青のり、のりの佃煮・・・
のりと言っても様々ありますが、どののりも原料は海藻です。
原料に使う海藻の種類はまちまちです。
板のりは、簡単に言うと「海藻を板状にして乾燥させたもの」。
しかし、みなさんの口に入るまでには、実にたくさんの人と時間をかけているのです。
これからご紹介する情報は、板のりを中心にご紹介します。

日本だけの食べ物なの?

日本のほかにも中国や韓国、イギリスでも形状は違うものの食べられています。
また、和食が世界中で食べられるようになり、アメリカやヨーロッパなど、各国に回転寿司の店が出現。
のりも世界中で食べられるようになりました。

最も多くのりを食べる国はどこ?
なるほどなるほど

もちろん日本です!と、言いたいところですが、消費量としては日本が世界一位なのですが、国民一人当たりの消費量に換算すると、韓国が世界一位となります。
韓国のりは、食べたことがある方も多いと思いますが、日本ののりとは違い、薄くて塩やごま油の味がついているのが特徴です。

のり、お国事情
イギリス

洋食にのり!?と
少々驚いてしまいそうですが、
日本のようなシート型ではなく、
のりの佃煮にのような見た目をしています。
イギリスの南ウェールズ地方で
食べられるもので
"Laverbread"と言われています。

中国

中国では、養殖も盛んで、
お祝いの日や誕生日に
スープに入れて食べます。

色々な食べ方で世界の人達が食べているのじゃな。
のりの歴史

さて、のりはいつ頃から食べられていたのでしょうか。
最も古い記述は、飛鳥時代・大宝律令に見ることができます。朝廷への年貢の対象物としてのりが取り上げられています。
約6つの海草類の中でものりは高級品として扱われていました。
その後、平安・鎌倉時代でも貴族の食べるものとして珍重されていましたが、江戸時代に入り、養殖技術が発達し、現在の板のりの原型が完成。
初めは江戸の特産物として扱われていましたが、やがて全国に養殖の技術が広がっていきました。
しかし、生産量が不安定という大きな問題を抱えていたのです。

どのようにして作るの?

のりをどのようにして作るか。
のりづくりに携わっていないなら、きっと、大人でも説明できる人は少ないでしょう。
のりが海藻であることは最初にお伝えしましたが、どのようにして海藻を1枚の板状にするのでしょうか。
順を追って説明しましょう。

春~夏
1.まず最初はのりのタネづくりから始まります。

原料の海藻にはオスとメスがあり、春、大人になると種が付いたカキ殻 オスが放出した精子とメスのたまご(卵細胞)がくっつきます(受精)。
受精した細胞は「果胞子」というものを放出します。
この果胞子をカキの殻に入れることが養殖の最初の仕事です。
そうして、夏の間カキ殻の中で成長し「糸状体」となります。
(最近ではあらかじめ果胞子から作っておいたフリー糸状体を直接カキ殻に植えつける方法が普及しています。)
9月半ばから10月上旬になると糸状体は殻胞子を放出します。
それが“タネ”にあたるのです。

2.網にタネをつけます。(=採苗さいびょうと言います)

採苗には、陸上採苗と海上採苗の2つの方法がありますが、今の主流は陸上採苗。
のり網にタネをつけていきますが、網に均等にタネ付けをするのが難しく、のりづくりの第一関門となります。

3.のりの芽を育てます。(=育苗いくびょうと言います)

栽培方法には干潟を利用した「支柱式」と支柱を使用しない「浮き流し式」があります。(写真は支柱式)

4.タネをつけた網は何枚も重ねた状態で育てます。

2~3ミリに育った時に網を一枚ずつにし、一部の網は半日ほど乾かしてから冷凍保存されます。

秋~冬~春
5.いよいよ摘み取り!収穫です。

網を一枚ずつにした後、半月ほどして芽が15cmくらいに育てば、いよいよ収穫です。
一網につき日にちをおいて4~5回収穫が可能です。
摘み取りには機械が使われ、最初に収穫したものはやわらかく
「一番摘み」として珍重されます。
収穫の時期は産地によって異なりますが、10月下旬頃から翌年5月頃まで行われます。

多くの漁場では2~3回冷凍網に張り替えて養殖を行っているのじゃ。
6.加工場に入り、やっと仕上げです!

収穫したのりは、細かく切断され、水洗いし、
和紙のように漉き上げて乾燥させます。

昔は手漉きでやっていたが、今ではほとんどが機械化されているのじゃ。
7.でき上がった"のり"は検査場へ。

検査場では、異物混入のチェックを行い、さらに色やツヤ、味など品質を厳しく検査してから市場に出回ります。

びっくり栄養学!

のりにはビタミンをはじめ、ミネラルや食物繊維、鉄、カルシウムなど、
日本人に不足しがちな栄養素を多く含んでいます。

ビタミンC

のり5枚に、みかん1個に含まれるビタミンCの1.3倍を含みます。 しかも、一般にビタミンCは加熱すると壊れやすいのですが、 のりに含まれるビタミンCは熱に強い特徴があります。

食物繊維

のりの約30%は食物繊維です。日本人の平均摂取量は14.2gと、おおよその必要量20gに届いていませんが、のりを上手く活用すれば、無理なく食物繊維を摂ることができるのです。のり1枚で、バナナ1本・トマト1個・レタス1/4個・白菜1枚に相当します。

鉄分

貧血予防に大切な鉄分ですが、多く含まれる食品のレバーやほうれん草などは苦手な人も多いですね。のり5枚で、牛レバー40g、ゆでたほうれん草1わと同量の鉄分を含みます。しかものりには、一緒に摂ると利用効率が良いといわれるたんぱく質・ビタミンCも含んでいます。

良質たんぱく質

畑のお肉と言われる大豆よりもタンパク質を多く含むのりですが、タンパク質に含まれるアミノ酸のバランスを考えると、大豆を一緒に摂ることで、足りない分を補うことが期待できます。 朝食の定番、のりと納豆、お味噌汁の組み合わせは、栄養面からみてもすぐれているというわけです。

のり(ほしのり)可食部100gあたりの栄養素
エネルギー 173kcal
たんぱく質 39.4g
脂質 3.7g
炭水化物 38.7g
カルシウム 140mg
リン 690mg
10.7mg
亜鉛 3.7
ビタミンAレチノール当量 3,600µg
ビタミンD (0)µg
ビタミンEα-トコフェロール 4.3mg
ビタミンB1 1.21mg
ビタミンB2 2.68mg
ビタミンC 160mg
コレステロール 21mg
食物繊維 31.2g
食塩相当量 1.5g
 
のりと"うま味"

いまや世界の言葉となった"うま味"。
うま味成分としてよく知られているのは、鰹節に含まれるイノシン酸、椎茸に含まれるグアニル酸、昆布に含まれるグルタミン酸などです。
これらのうま味成分はチーズやトマトなどさまざまな食べ物に含まれています。中でものりはイノシン酸、グアニル酸、グルタミン酸を全て持ち合わせていて。さらにうま味がUP。こんな天然食品は他にはないと言われています。

出典:「加工海苔入門」日本食糧新聞社

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